元銀行員が一から焼鳥屋開業を目指すBlog

北海道札幌すすきの在住。32歳(男)既婚。 大学卒業後9年間、北海道の銀行で主に法人融資係として勤務。 心機一転、焼鳥屋開業を目指すため2017年7月退職。 このブログは元銀行員が一から焼鳥屋開業を目指す過程をお伝えするものです。 素人が開業するまでの過程を一から包み隠さず、なるべく詳細にお伝えします。

「修行先選びのポイント」について~失敗談を踏まえ思うこと~

「修行先選びのポイント」について ~失敗談を踏まえ思うこと~

 

先日、修行先の焼鳥屋が無事決定いたしました!

そこで、修行先選びのポイントをまとめてみました。

 

まず、開業に必要なものやスキルは大きく分けて2つ

1.資金

2.ノウハウ

・調理技術

・オペレーション(厨房、ホール)

・取引先(各業者)の選定

・物件

・求人

・集客

・経営能力

 

それに対して、自分の現状を踏まえた上で、修行先から習得したいものは何か考える。

私の場合、

・調理技術(主に焼鳥の)

・オペレーション(厨房の)

・取引先

+これを1年半以内という期間で習得できること

 

⇒修行先選びとは、これが叶う場所を探すという作業のこと。

 

しかし、これはこっち側の事情であり、店の事情は異なる。

お金を貰って働く以上、店の求めている仕事をする必要があるからだ。

 

そこで、店の求めている仕事を事前に把握する必要がある。

例えば、

・教えるのは良いけど、営業中は忙しいから基本、焼鳥の盛付けだけやってほしい

・調理スタッフという募集だけど、実際は忙しくて半分はホールをやってほしい

・仕込みからの勤務だけど、実際は仕込みではなく掃除をやってほしい など

 

しかし、これだとはっきりいって全く修行にならない。お金を稼ぐ手段としての労働であれば店の要望通りに働けば良いが、開業を前提とした修行であれば、お金<ノウハウの方がはるかに大切だからだ。

 

というのも、失敗談として焼肉屋で修行した時のことを振り返ると、


・双方で明確な修行期間が決まっていなかったので、意思疎通が曖昧になっていた。
→面接時に2年以内と話をしたが、それは君に都合が良すぎると言われたので断った。しかし、すぐ人が辞めたらしく、「君とどうしても働きたい」と電話がきた(後日談)。

・調理スタッフ(仕込みからの勤務)の募集だったが、仕込みの2時間は鉄板洗いだった。仕込みはほぼ関与していない。

・営業中も1/3はホール業務、鳴り続ける電話対応、外国人対応(英語話せないが、大学卒だったからかな笑)。肉を学ぶ時間などほぼ皆無。 など

といった感じ。

 

失敗した原因を考えると、

①事前にあまり調べずに、感情に流され、妥協して決めてしまった

②働いてみて聞いていたことや思ったことと違うと思ったら、すぐに見切りをつけるという条件をつけていなかった。

ことに尽きると思います。

 

また、飲食業界(特に個人店)は求人内容と実際の業務内容の相違など普通(求人票には基本、良いことしか書いていない笑)。
労働基準法などあってない世界であり、従業員の常識も長年飲食業界にいれば当然それが普通になっており(年配になるほどこの傾向は強い)、自分が変わるしかない環境に立たされる。銀行員の価値観というか、私が接してきた社会常識などまるで通用しない。(ホールにあるみかんとグレープフルーツの隣に、自分の履歴書とかマイナンバーが書いてある年末調整申告用紙とか普通に置いてあって、驚愕で顎が外れそうになった。笑)

 

話が逸れたが、
自分のニーズにあう修行先を探すには、事前に自分が習得したいものを把握し、面接で細かく聞くしかない。そして感じ取るしかない、直感を信じるしかないのである(飲食でも会社組織とか大組織は経験がないので分かりませんが、ブラック問題は多々出てますよね)。
(あと、流行ってる店だから大丈夫!と決めつけるのは絶対ダメ。流行っている店ほどブラック度合いは増す。飲食業の構造上、売上に対する人件費のウエイトが大きいのでこうなっていく。)

 

自分の目標と求めるものを細かく伝える。修行期間を事前に決め、双方で合意する。反対に求められるものを細かく聞く。そしてそのバランスを見て、自分の目標が達成できそうか考える。最後に話が違えば辞めるという試用期間を設ける。これに尽きる。

 

採用される側は、「君と是非働きたい」とか「求めてた人材だ」とか良い事言われると答えたくなるけど、感情に流されず、ここで妥協しないこと。職場は無限にある。特に飲食業は人手不足、且つ若者離れが顕著であり、求人票同様、良いことばかり言う採用担当が多いと思うので惑わされないこと。

 

そして経験上、3ヶ月働けば大体把握できるし、そこで働く将来性も判断できるので、ダメなら即見切りをつけること(試用期間の段階で明らかに話が違えばそこで)。

 

辞めたら迷惑とかないです。そういう社会制度。後は雇用する側が考えること。

私は、超人気焼肉店で半年間、1日13時間働きました。
周りの調理人は60代(僕が入る前まで1日17時間働いていたそうです)。
椎間板ヘルニアを発症し、手首の腱鞘炎の手術もしました。
最低人員でやってるので、シフト制ではなくフル出勤。
(全国からわざわざ食べに来るような店ですが、内情はこんなもんです。)

人もいないので、辞める時は大丈夫かな?と少し頭をよぎりましたが、あ、そう。てなもんでした笑
また、ブラック労働者を探すだけですからね。


綺麗事抜きに言えば、ブラックがなくならないのはブラックでも働かざるを得ない人がいるからです。
これが資本主義の現実で、一個人が考えることではありません。

なので、
いくら忠誠心を持ったり、時間を売ったり、必死で仕事をしたところで、
誰も守ってはくれないし、責任は取ってくれません。

人生最大の資産は何より時間です。

自分の時間を無駄にしないことです。

 

というわけで、視野を広く持ち、自分のニーズに合致する修行先を探しましょう。それが結局、一番の近道だと思います。

 

条件を妥協しないで探す(期間は必ず決める)→3ヶ月やる→ダメならすぐ次 のサイクルを回すのが一番です。

 


【修行先探し】とある焼鳥屋へ電話


面接結果発表【修行先探し】