本レビュー第2回 「破天荒フェニックス」を読んで
youtubeのホリエモンチャンネルに㈱オンデーズ代表取締役の田中修治氏がゲスト出演した。
㈱オンデーズとは、国内外に250店舗展開するメガネチェーンである。
内容がおもしろかったので田中氏を調べてみると、とても興味を持ちすぐ本を買った。
おもしろすぎた・・
絶対、ドラマか映画化される・・
この本は、田中社長がオンデーズを買収してから再生するまでの7年間(2008~2015)を物語化したものであり、小説に近いタッチで描かれているが、ほぼ実話のドキュメンタリー。
当時、30歳だった田中氏は、年齢的にもそろそろ一大勝負をしたいということで、3千万円でオンデーズを個人買収する。その時のオンデーズは壊滅的状況で、誰もが倒産を予想しているような会社だった。
30歳という若さと、自分なら絶対に再生できるというあまり根拠のない自信のみで勝負するが、その後、色んな目論見は外れ、ことごとく失敗し、何度も倒産の危機を迎える。
買収した年にリーマンショックが起き、その後東日本大震災、銀行からの支援停止に毎月襲う資金ショート・・
自分の甘さに直面しながら、時には人に裏切られながらも、決して諦めず、常にリスクを取り、やるべきことをやっていく。
次第に共感する仲間や取引先が現れ、市場にも認められ、再生へと復活していく。
よくある起業家の成功話にも見えるが、その時々の細かい描写や感情が描かれており、自分ならどうするか?と感情移入しながら読むことができた。
読んで見えてくる田中氏の経営(人生)理念には、
・やってみなきゃ分からない
・リスクと行動力
に尽きる。
直感的にやろうと思ったことは全てやってみる。結果失敗することも多いが、その失敗が次への道を用意してくれているということだ。
リスクの取り方も半端じゃない。自分ならまずできないだろう決断を軽々としていく。その背景にはやはり人生をかけている、これで駄目なら全部失っても構わないという覚悟がある。
成功はリスクの上にしかなく、そのリスクに比例して成功も大きくなるんだということを改めて実感。
リスクを取らない限りは行動力など絶対に生まれない。そして行動してみないことには何も生まれないし、何にも気づかない。
そして、この本を読めば、成功と失敗は本当に紙一重なんだということが分かる。
当然、リスクを取った結果、再生できないほどの大失敗もありえる。
だから、人生は難しいわけだが。
日本にこんなにおもしろい人がいることに誇りすら感じ、読みながら何度も感情を揺さぶられた。
お礼にオンデーズで眼鏡を買うことにする。
ブログも超おもしろい。